だって、自分とは種が違い、言葉も通じない動物相手に、仲良くやっていけるんだから。
まだ母親が恋しい幼い仔猫。それが、ある時、自分よりずっと大きな体の見知らぬ動物のところに連れてこられ、わからない言葉でなにか言われ、触られたりする。ちょっと想像してみて。自分が小さな子どもで親や家族から引き離されて、言葉の通じない外国に連れて行かれたとしたら。いや、言葉が通じたってよその家に急に連れてこられたら、自分の家が恋しくて泣いてしまうだろう。まして、自分とはちがう動物、自分よりずっと大きな動物のとこに連れてこられたら？ ティラノザウルスのとことか。恐ろしくて震え上がるだろう。
仔猫から見て人間ってそんな存在なのかもしれない。だけど、猫はめげない。外見の違いなんて気にしない。言葉も自分たちとはちがうけど、なんとなくそのうち理解できるようになる。そして、自分の意思もおぼろげながら相手に伝えるようになる。なにより、甘えて寄り添うことができるのがすごい。わたしなんて、いまだに日本語以外の言語でコミュニケーションできませんよ、トホホ。ティラノザウルスに甘える？ 無理無理。
小さな愛らしい存在の猫だけどすごいなあ、とつくづく思うこのごろです。
