住めばそれなり ごろ日和

黒白猫とその飼い主のごろごろな暮らしをゆる~く発信

「じゃがいもびいき 美食の国のふだんの味、三つ星の味」

数日前に日記に書いた、戸塚真弓さんのじゃがいもの本をただいま読んでいます。さすがおフランス。じゃがいも料理もミシュラン三ツ星のじゃがいも料理が登場します。わーお。フライドポテトひとつとっても奥が深ーい。
ところで、戸塚さんの本を読んでいると、はっとさせられることがちょくちょくあります。以前「パリ住み方の記」を読んだ時には「人は一日中窓辺で暮らすわけではない。室内装飾を工夫することでいくらでも快適に過ごすことはできる。」という指摘にはっとしました。その頃(というか今もだけど)わたしは住んでいた家とまわりの環境がいやで鬱々としていました。窓の外にはとなりのピルの壁や窓。あまり感じのよくない高層住宅。緑はほとんど目に入らず、騒音もあるし、憂鬱のかたまりでした。今もどちらかというと憂鬱です。でも、さきほどの文章を目にしたとき、悲しいけれど窓の外が不快でも、なんとか工夫してみよう、一日中外を見て生活するわけではないのだから…と思い直したものです。
そして、この「じゃがいもびいき」。まだ読みかけですが、またもそういう内容に出会いました。戸塚さんのお宅ではバルコニーに少し植木鉢を置いているそうですが、バルコニーは西北向きで日照はあまりよくない。そして、鉢(プランター)も深さは20cm程度、縦×横も20×60くらい。けっして条件がいいとはいいがたいと思いますが、そこで葡萄やチューリップを育てていて、なんと偶然からだけどじゃがいもも収穫したそうです。葡萄も収穫があるそうです。わたしの今の家の庭も条件はよくありません。コンクリートで覆われているのでコンテナ栽培を余儀なくされ、夏はきつい西日がガンガンあたり、冬は午前中しか日照は望めません。草花を育てるのは好きだけど、こんな場所だからとあきらめ気分であまり手入れしていません。でも、まあ戸塚さんのお宅のバルコニーとあまり条件変わらないんじゃないかと思い、葡萄は無理でも、もう少しいろいろできるんじゃないかと気を取り直しました。
「じゃがいもびいき」を読み終わるまでに、あと何回、こんな、目からうろこな思いをするでしょうか。楽しみです。

じゃがいもびいき

じゃがいもびいき


パリ住み方の記 (講談社文庫)

パリ住み方の記 (講談社文庫)